今頃iPhone
昨日、1日遅れでMacWorldExpo/SFのkeynote speechを見ました。
本質的に新しい物の登場を目にした気分ですよ。デザインが良かったらとか言わずに、女房質にいれても欲しくなる品。
普段、機能に使わされないようにするとか言ってるんですが。
スピーチでも少し触れられていましたが、iPhoneの要は指の様々な動きを様々な画面上の動きに伝えるマルチタッチスクリーンでしょうね。スピーチでJobsはiPhoneに200の特許が詰まっているって、言ってますけど。これによってキーをソフトウェア化して、機能ごとに使い易いように変化を付けられて、結果スクリーンもでかくなった。
国内の企業とは根本的に物作りの発想が違うんですよね、こんな物を作りたいというものをきっちり練り込んで、核になる技術開発を行う。もちろん、採算度外視して技術開発に資金を投じる訳には行かないから、過去5年間のiPod+iTunesでの利益あっての事でしょう、こんな物作りはシェアNo.1の座に居る企業もしくは革新的なベンチャーの特権。 翻ってドコモはいままで何をしていたのでしょうね?
金は儲けただけじゃだめ、何に使うかが大事。
貧乏人ではただの僻みにしかならないんで、真っ当な金持ちに口にしてほしいんですけどね。
さて、日本にiPhoneは登場できるのか?素人発想ながら幾つかの可能性を考えてみます。
SoftBankがAppleとパートナーシップを結びiPhoneを販売する場合
docomo/AUを出し抜きたいSoftBankを日本の携帯自由化の砕氷船として利用する。
従量制などで儲けていた国内キャリアはビジネスモデルの見直しを迫られます。
準備はやっていたでしょうけど、確実に前倒しでやらざるを得なくなるでしょう。
でも、Appleも普通に3G待ちなのかな。
でも、iPhoneは携帯電話としては鬼子で、それはWi-Fiを経由してSkypeなどのVoIPで端末間で会話ができる潜在性を秘めているデバイスのひとつだってこと。
国内携帯各社が鎖国をしたままの場合
OSX開発当初からIntel版を密かに作り続けていたAppleのこと、もしも携帯自由化が悪戯に引き延ばされるようであれば、
ある日突然iPhone版Skypeをダウンロード可能にして、携帯基地局インフラの重要性を低める準備ぐらいはやっているはず。
国内携帯キャリアの出方を伺いつつ、全国的Wi-Fiネットワークを整備を行ってくれるパートナー探し、
携帯電話でも携帯IP電話どちらでも日本に導入できるようにする。
ライブドアが元気だったら翌朝に記者会見開いて鼻息荒くしていたでしょうね。。
暫定的に携帯電話機能を省いたマシンとして上陸、
ウィルコムと組み日本版ではW-SIM搭載可能にして、PHSで通話できるようにする。
順次ネットワーク整備が進めばWi-Fi機能でどこでもネット&電話(PHS&Skype)
ウィルコムはWi-Fi通信業者へシフトしてゆくってことになるのかな。
追記:やはり、Skype搭載の件はciscoとのあれこれが収まってからかも。 もしかしたら、cisco係争中にしてVoIPに乗り出せないようにおいているのは、暫くはSkypeなどのVoIPソフトをiPhoneにインストールさせるつもりはありません、とCingularに納得させるためのものではないかとも感じられる。もちろん、Cingularとの米国内独占契約が切れる2年後は話は別。その頃には第二幕が開き、裏でWi-Fi整備の準備をどこかと着々と進めていて、鬼子としてのiPhoneの力が発揮されるのでしょうか、ひょっとしたら日本で?
でも、今回の驚きは携帯電話としてじゃなくて、
マルチタッチスクリーンを搭載したデバイスであることだと改めて思う。
たとえばノートパソコン持ち歩く必要がなくなるかも。
キーボードレスのiBookと言うか(iNote?)、A4/B5サイズのiPhoneでも良いけど、新しいデバイスの先駆けを目にしているのかも。
通信機能を搭載した使い勝手の良いデバイスという面で言えば、病院内で医師・看護士・薬剤師が患者の状態(病名・投与中の薬剤・申し送り事項・・・)をリアルタイムで共有できるようなモノがこれを基礎に洗練された物が作れるかもしれない。(電波の問題があるけれどね。)
それにしても、Jobsはプレゼンテーションがうますぎるな。
結局フルでみちゃいましたよ。冒頭部だけでもどうぞ。
もっと先に行くと、iPhoneに搭載されたGoogleMapで見つけたスタバに、ラテ4000杯オーダーするイタ電も見られるんですが。
http://events.apple.com.edgesuite.net/j47d52oo/event/
試されているのは誰か
もう、各所で取り上げられているけれど、昨日のオシム監督記者会見の冒頭の言葉を引用。
こちらから特にコメントはない。皆さんの方からサッカーに対する意見がきちんと出たらコメントするようにしたい。スポーツジャーナリストとしてのレベルに達するまで、私は辛抱強く待つことにしたい。
これから提灯記事も書きにくくなるし、オシム批判をするのも大変になりますね。もっとも、いままでは中傷ぐらいしかしてないか。
「応援するチームの特定の選手やフォーメーションにしか注目できないのは、一次方程式が解けて連立方程式を解けない中学生と同じです。 あなたは数学が苦手ですか?がんばって中二からやり直してください。」
オシム風に言えばこんな感じか。
そして、サポやファンもサッカーをしっかり見る目が無いとあかんですよ…ということにもなるのだろうね。肝に銘じよう。
持病を理由に見捨てられないようにしましょう。ここまで憂いて(半分呆れながらも)色々やってくれるのは今のところ彼しかいないんだし。
試合終わったか。
黒船来襲
前エントリーのサッカー協会史を暫く上げておくために、更新しないでおきました(嘘)。サッカー協会幹部の出身大学構成の変遷とかもまとめてあったのですけどね。 一月あまりが過ぎ、川淵会長が強引に契約の残っているジェフから引き抜く形でオシム氏が就任し、明日緒戦を迎える事となりました。「オシムって言っちゃったね」の目くらましで、その間のジーコの空虚な退任会見や有耶無耶になったジーコジャパンの総括もすっかりかすんでしまいましたよ。誰かさんの思惑通り。
さて、オシム監督です。選手選考のやり方にも、記者会見での挑発的なやりとりにも、過去4年間のやり方に対して「私はこうすべきだ」と主張している、厭味を込めて。 選手選考にはマッチメイキングとチームマネージメントのまずさを、記者会見にはスターシステムを指向した「選手の物語」優先の記事・番組作りのまずさを。 寧ろ、馬鹿にされているのかもしれない。いざ翼賛体制になれば、意図的におかしな選考やマネージメントをやって「なぜ私を批判しないのですか?何がまずかったと考えないのですか?」とやるような気がしないでもない。
それにしても、川淵さんが会長に居座っている事で、逆にオシム監督の前にやりたいようにやれる環境が整ってしまったのではないだろうかと思ったりする。 川淵さん一人の首を取った所で協会の体質はそう変わらないのだし、会長職に留まりたいのを逆手にとってやろう。 組織のしがらみで総論賛成・各論反対となる所を突き進めたり、サッカーを取り巻く人々からの横車も減るかもしれない。 棚上げとなった過去4年の総括はピッチの上でじっくり表現しつつ…川淵会長を泳がせながら、オシム監督の砕氷船として2年間利用する。 その間、サポは川淵さんの支離滅裂な答弁を皆でニヤニヤしながら見守る…という考え方もあるかもしれない。川淵の首とってそのあとどうするの?ってやつです。
もっとも、オシム監督が就任した事で日本のサッカーを取り巻く環境を変えてやろうと考える関係者も多いはず。電通やスポンサーも実のところは失敗を認識しているだろうし、川淵さんの首を取る事からも始めてもたどる道は大きく違いはないだろう。特に、今回は溜まったマグマの大きさを感じる。誰を新会長にというよりも、組織の長の選考と解任の手続きをクリアーにそしてオープンにできればいいかな。
明日、トリニダード・トバゴ戦。
そして、川淵会長解任要求デモ。東京までは行けないけれど。
年表まとめ
- 1994.06 アメリカW杯
- 1997 長沼会長「加茂でフランス行けなかったら私が辞める。」
- 1997.09 加茂監督、フランスW杯アジア最終予選中に解任 岡田コーチ昇格 長沼会長辞任せず。
- 1997.11 ジョホールバルの歓喜(初出場決定)
- 1998.06 フランスW杯(0勝0分3敗:グループリーグ敗退)岡田監督退任
- 1998.06 長沼会長退任・岡野新会長就任
- 2000.04 トルシエ解任騒動
強化推進本部でのトルシエ監督の評価を岡野会長一旦棚上げ、
5−6月の代表戦の結果で最終評価・契約更改を行うことに。
水面下で、ポスト・トルシエとしてアーセナル監督のベンゲル氏と下交渉。
その最中に反トルシエ派(川淵・釜本氏ほかで構成)が朝日新聞に交渉の内容をリーク
「トルシエ解任、アーセン・ベンゲル代表監督就任要請」の記事
- 2000.06 しかし、結果をだし2002年までの契約にこぎ着ける
サポーター「釜本、少しは喜べ〜(ハッサン2世杯でのサポーターのヤジ)」
ベンゲル氏「デリケートな内容をリークするような組織と仕事はできない。」
- 2002.06 日韓W杯(2勝1分1敗:ベスト16)トルシエ監督退任
- 2002.07 トルシエをサポートした岡野会長退任、反トルシエ派の川淵新会長就任
リストアップされた監督候補リスト(フランス人が中心)を川淵会長は無視。
独断でジーコ監督誕生(4年契約)、理事会はそれを追認。
- 2005.06 W杯アジア地区最終予選:北朝鮮戦勝利 ドイツ大会予選通過
- 2006.07 日本サッカー協会 会長選挙
- 2006.08.09 トリニダード・トバゴ戦、川淵会長解任要求デモ(8.8追加)
拝啓イビチャ・オシム様
きょうの川淵会長の記者会見にて、ジェフ千葉のオシム監督を候補に次期代表監督就任の交渉しているという旨の発言を見かけた。 個人的にオシム監督の選択そのものには反対ではないのだが、交渉中の事項を(記者会見の席上で!)リークする川淵会長は不信感を抱かせる。 しかも代表がグループリーグ敗退が決定して間がないこのタイミングに、である。 敗退で傷ついた代表ブランドを守るかのような、協会の責任問題を問うサポーターの批判から自身を守るかのような政治的な振る舞いに、真底呆れる。 そのつもりはなくとも、そう解釈されても文句は言えないでしょう、そのくらい想像できなかったんでしょうか? それ以前に、交渉中のデリケートな事項をうっかりオープンにする組織の長がその適正が問われないとも考えたのでしょうか?
かってベンゲルと交渉中と協会がマスコミにリークして「トルシエ退任、ベンゲル体制へ」と朝日新聞に記事がでたら、契約が残っているアーセナルとの関係をややこしくしたくなくて、結局袖にされた事があった気がしますが? サンドニで5−0にされたあと韓国に0−1で負けた後、2000年の4月ぐらい。 そして、後に「デリケートな事項をリークするような組織と仕事はできない」旨のことを言われたんじゃなかったでしたっけ? その4年位前にもネルシーニョに代表監督は決まっていたのに、内輪の論理で加茂に変えて「腐ったみかん」呼ばわりされたんじゃなかったでしたっけ? 何度こういった事繰り返すんでしょうか?
たとえオシムに引き受けて貰えたとしても、いつか表向き健康問題を理由に抗議の辞任をしそうでならないよ・・・
イビチャ・オシム様、26日より本交渉が行われる際には、
代表監督就任には「川淵会長の辞任と日本サッカー協会の改革」を条件にして頂くようにお願いいたします。現在、この財団法人の長を部外者によって解任する手段はありません。もしも日本サッカーの未来を憂いてらっしゃるのでしたら、あなた様の人脈をフルに活用して協会の改革から日本のサッカーの強化をお願いしたいと思います。
はぁ。
追記
あー、これなら条件面で折り合い付かずに決裂だろうな。
> しかもそのオファー、オシムさんは断っていません。
> 断ったのは協会の方です。
> オシムさんは、監督を引き受けるための条件を提示しそうですが
> (もちろん金銭ではなく体制について)協会側が受け入れられないと断念したのです。
> その話を聞いたとき、サッカー協会は日本サッカーの未来のために
> 本気で改革するつもりはないのだと感じました。
> とても残念なことです。