同じ遺伝子の双子が違うわけ

極東ブログ経由
 一卵性双生児は同一の遺伝子を有しているのに、完全に同一とならないのはなぜか?人間のレベルでは様々な要因に影響され非常に複雑であるため、そして遺伝子決定論的な空気を消すために、後天的要素によって支配されているからだと言うことで一般的には落ち着くと思います。 で、極東ブログで紹介されたエピジェネティック(epigenetic)という要因も、ジェネティック(genetic)以外の要因という以上に具体的な現象を詳らかに出来ていないんですよね。もちろん、ヒストンのメチル化とかアセチル化とかはそのひとつであるのでしょうけど。(このへんはある大学院生の日記のNTさんのエントリーと同じですね。)
 今年の春の学会で聞いた、エピジェネティックな要因の研究に関する発表にて。ヒトで解析がむずかしいけど大腸菌一個ならどうか、と。大腸菌も同一の遺伝子をもっていても同一の表現型とはならず、後天的な要因によって左右されたり、他の個体の影響を受けたりする。こういった後天的情報が生体のどこにどのようなカタチで蓄積されているのかを、一細胞の振る舞いから探ってゆくつもりだ。ということです。一細胞の現象から染色体レベル・遺伝子発現の制御のレベルへ降りてくるアプローチ。
 講演者名失念。予稿集がどこかにあるんだけど。発掘できたらリンクでも貼るか。