リハビリスーツ

今朝のアサヒコムのトップページの写真で目をひくものがあったので、読んでみたらこうですか。

脳卒中のリハビリにロボットスーツ 08年商品化へ

 メッシュのジャケットタイプの「着るロボット」で、腕の部分に筋肉の動きをとらえる四つの圧力センサーがある。健康な側の腕を曲げ伸ばしすると、この運動データをもとに圧縮空気が送り込まれ、まひのある側の腕に取り付けられた8本のゴム製の人工筋肉が伸縮。健康な腕と同じように動く。
http://www.asahi.com/business/update/1017/042.html

スーツ側から正しい動きを働きかけて、筋肉と神経系とのつながりを復活する助けをするということでしょうか。このアイディアをベースにして、働きかける筋肉の種類やタイミングも細かく指定できるようになった場合、面白い使い方ができそう。 例えば、利き手でないほうの手の能力開発、文字を書けるようになるのでしょうか。

四つの圧力センサーで、ってことならまだまだ先の話だな。筋肉の種類ごとに働きかけるレベルになるのはいつになるやら。

内外価格差

国内版が高いのは翻訳が挟まるからだ、というのは想像に難くない訳だけど、果たして2倍以上の価格差が妥当なのかちょっと比較してみることにした。

Monster (1) (ビッグコミックス)

じわじわと人気を集めるMonster
以前欧州にいったとき、20世紀少年フランス語版がヴァージンメガストアの書籍コーナーで日本円で1000円強ぐらいの感じだったけど、そんなもんか。でも、ハードカバー版が先行して発売されある程度稼ぐという構図なのか。日本の雑誌扱いとは異なり、本当に書籍扱いなわけね。

NEON GENESIS EVANGELION DVD-BOX (仮)

ハリウッドで実写版の噂がでて以降どうなったかわからない「エヴァンジェリオン」ではどうか。
特典映像やおまけがあるからなのか、この両者を直接比較することは出来ないのかもしれないけど、バラのDVD一本で比較しても日本のファンはぼられていますよ、絶対。あくまでセルはマニア、シンプルに見たいだけならレンタルっていう住み分けが成立しているからなのか。視聴ではなく、所有そのものを目的としたDVDってことか。この結果は意外。
(追記:単品一本だと29.9ドルと3990円)

言語の障壁が儲けの種になるのは判るけど、でもロンドンでラーメン£13はぼったくり過ぎでしょ。(極東Blog経由)

DIRECTORS LABEL 4+1枚組スペシャル・パック (初回限定生産)

DIRECTORS LABEL 4+1枚組スペシャル・パック (初回限定生産) [DVD] Director's Label Box Set 2 [DVD] [Import]
あー、また物欲を刺激するものがでちゃいましたよ。去年のresfestでみた、よりぬきジョナサン・グレイザーほしかったんだよな。前回のスペシャルパックほどに売れないと踏んだのか、ミシェル・ゴンドリーの最新作品集のDVD付きですか。そんな事せずにミシェルだけで五年後ぐらいにもうひとパック作った方がいいんでない?本人もその気みたいだし。

  • DIRECTORS LABEL 4+1枚組スペシャル・パック (初回限定生産)
     20%オフで¥15,120
  • Director's Label Series Boxed Set Vol. 2
     米国では30%オフで$55.99(¥6000ぐらい)
     英国では版元が違うせいかスペシャルパックは無し。単品では£12.74(¥2500ぐらい)

追記

オタク向け商品を判断材料にしたのが間違いだったかな。ファミリー向けで販売数がでかいもので比較。
千と千尋の神隠し (通常版) [DVD]

日本て流通の面で問題有りなのかな。それとも、リッピングされることを前提に価格に転嫁しているのか。よくわからなくなってきました。

同じ遺伝子の双子が違うわけ

極東ブログ経由
 一卵性双生児は同一の遺伝子を有しているのに、完全に同一とならないのはなぜか?人間のレベルでは様々な要因に影響され非常に複雑であるため、そして遺伝子決定論的な空気を消すために、後天的要素によって支配されているからだと言うことで一般的には落ち着くと思います。 で、極東ブログで紹介されたエピジェネティック(epigenetic)という要因も、ジェネティック(genetic)以外の要因という以上に具体的な現象を詳らかに出来ていないんですよね。もちろん、ヒストンのメチル化とかアセチル化とかはそのひとつであるのでしょうけど。(このへんはある大学院生の日記のNTさんのエントリーと同じですね。)
 今年の春の学会で聞いた、エピジェネティックな要因の研究に関する発表にて。ヒトで解析がむずかしいけど大腸菌一個ならどうか、と。大腸菌も同一の遺伝子をもっていても同一の表現型とはならず、後天的な要因によって左右されたり、他の個体の影響を受けたりする。こういった後天的情報が生体のどこにどのようなカタチで蓄積されているのかを、一細胞の振る舞いから探ってゆくつもりだ。ということです。一細胞の現象から染色体レベル・遺伝子発現の制御のレベルへ降りてくるアプローチ。
 講演者名失念。予稿集がどこかにあるんだけど。発掘できたらリンクでも貼るか。

遺伝子が判った所で

 特定の遺伝子を有する事(もしくは持ち合わせない、配列が異なること)とその遺伝子が発現して特定の性質が現れる事との間には、断絶があるということ。それは判っていたけど、ゲノムプロジェクト推進及びポストゲノム用資金集めのために、20世紀末にゲノムというキーワードがバラまかれたわけで。
 その当時、プロジェクト推進する先生が自分らの大学にやってきて講演していったんですけど、その先生が言うには(病因遺伝子を探るための)ゲノムデータが集められているけどあるのは外国人のデータしかない、日本人のデータがないと日本人にあった薬や病気への対策がとれない。だから日本でもゲノムデータ集めが必須である、と。 テイラーメイド医療のためには確かにそれはそうなのかもしれませんが、その前に自分のゲノムデータの詳細をマスクしておけるようにする。何らかの形で本人及び周囲に漏れないようにする厳重な仕掛けが必須。
 遺伝病の家族における人間関係のフィールドワークをやっている友達が言っていた話ですけど、親が重篤な遺伝病であることが明かされた家族の壊れっぷりって凄いらしいですよ。本人はもちろん生死が掛って重大だけど、コドモに取っても介護の話もあるし、なにしろ将来ありえる姿が目の前に広がる訳だし、結婚や仕事の事もある。 このようなことが起きるのに、自分の疾患に向き合ってなんてコトバをゲノムデータ集めの先生は言えるのだろうか?しかも、発現するかどうかを確率論で語る訳でしょ? 告知されたすったもんだのストレスのフィードバックがかかって、エピジェネティックな情報が何らかの形でストアされ、他の遺伝子発現に影響が及んで、宣告された遺伝疾患で死ぬ前に別の病気で死ぬこともあり得ることは、判っていた訳でしょ?
 ヒトのゲノムは30億塩基対=30*10^8塩基対=3GBの文字列 ってことは、USBメモリーにでも溜め込んで個人で管理することも可能じゃない?(実際はもっとでかくなるだろうけど) 望めば将来の話を聞く事ができるし、望めばデータ提供もできる。あとは個人に決めさせろ。
と書き散らしてみる。