ローカライズな言い換えでいいのか?

本日の朝日新聞の記事によると、
氾濫する外来語を極力日本語に言い換えて、改めて普及させようという試みを行っている国立国語研究所が50語ほどの言い換えの案を発表したとのこと。

中間発表の全文はこちらからダウンロード可能です。--->http://www.kokken.go.jp/public/gairaigo/Teian2_tyuukan/index.html

外来語を輸入して自分なりに消化し吸収しててきた懐の広さを感じさせるのが、日本語。一方、外来語を物事の本質を隠蔽する使い方をしたり、有難がらせるキーワードとして用いる安易な側面が非常に目立つのも、日本語。

さて、
言い換えるにしても外資系企業の商品の取扱説明書よろしくただ単にローカライズするだけでいいのだろうか?全文を眺めていると国語研も色々悩んでいるようで。
例えば、
ノーマライゼーション=等生化、福祉環境作り」 苦しいなぁ。
「グローバル=地球規模」 これは納得が行く。
それでは、その派生語や複合語の

「グローバリゼーション=地球規模化」
「グローバルスタンダード=世界標準」
となるとどうだろう?
通じる通じないは別にして、日本人のメンタリティからして、「地球規模化」「世界標準」と言い換えられると、文句を影でいいながらも、「従わないといけない基準」としておとなしく従わされるニュアンスを含みだすように思えるんだけどなぁ。
 外来語のままでいるほうがまだワンクッションおかれている分(程度の差こそあれ)まだマシでは?

「マネジメント=管理、管理者」

マネジメントって時間やスケジュールの管理以上の意味を含んでいるから、他の言葉にするかそのままがいいような。
もちろん本質的には管理とか運営なんだろうけど、管理といえば瑣末なことばかり行われる日本では、マネジメントって言葉をそのまま使い続ける間に、上手に組織を運営できるような人が増えればいいんですがね。かっこよさやカムフラージュを狙って外来語を使うという安易な習慣を逆手にとって。


原語と訳語の意味する範囲・ニュアンスがずれている場合、日本語に原語の概念のない言葉、(使う人が本当に業界の人に限られる)専門用語は無理に作らずそのままでいいです。はい。